西園寺・山県会談 (陸軍2個師団増設問題) 1912/11/10
〜 陸軍2個師団増設問題 〜
財政再建の公約実現(内閣) → 対立 ← (陸軍)2個師団増設を要求
taro's トーク
ああああああ
引用ところが、間もなく事態は急変する。
変わったのは海軍をめぐる状況であった。
一九〇六(明治三十九)年末にイギリスで竣工した最新鋭戦艦ドレッドノートが、
その圧倒的な砲力と速力とによって、現有の戦艦を一挙に旧式化してしまったのである。
このいわゆる弩級戦艦、さらにその性能を上回る超弩級戦艦の出現により、
日本海軍の実勢力は著しく低下した。
海軍は世界の急速な技術革新に追いつくため、あらためて軍拡計画を練り直し、
これを政府に要請することになる。
海軍の軍拡は陸軍を刺戟する。
そのうえ、シベリア鉄道複線化が進捗しており、満州へのロシア軍輸送能力が飛躍的に向上すれば、
その脅威も高まると判断された。
一九一〇(明治四十三)年の韓国併合、翌年の中国の辛亥革命勃発によって、
大陸で陸軍の果たすべき役割は拡大したと論じられた。
陸軍は、国防方針に規定された師団増設(増師)計画達成を急がねばならないと主張し、
従来の一九箇師団に加えて、朝鮮に駐屯すべき二箇師団の増設を要求するのである。
戸部良一 「日本の近代(9)」
P.172この本を入手
※ 「クリック20世紀」では、引用部分を除いて、固有名詞などの表記を極力統一するよう努めています。
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