ヒトラー・フランコ(スペイン統領)会談 1940/10/23
taro's トーク
ヒトラーからはボロカスにいわれたフランコだが、結果論を言えば、
この“戦勝国”からのプレッシャーをはぐらかすことで、彼はスペインを守ったといえるだろう。
スペインだって決して豊かな国ではなかったから、勝ち組にのりたいという気持ちはあっただろうし、
フランコは、内乱のときに助けてもらっていて、ドイツには借りがあったのだが、
ドイツがイギリス、フランスなど連合軍に圧勝した直後のこの時期にさえ、枢軸側に与することを慎重に避けている。
なかなかどうして、これは簡単にできることではない。
フランコのツメのアカを煎じて飲んだ方がいいのは、何もこの時代の日本の首脳たちだけではないだろう。
どうも日本のリーダーには、長そうに見えるものに簡単に巻かれにいっちゃう伝統的な悪い癖があるようだ。
小国の悲哀といえばそれまでだけど、そういう考え方はtaroは好きじゃないな。
しっぽを振るだけなら犬でもやるよん。
引用フランコとは、十月二十三日、フランス・スペイン国境のアンダイで会見した。
この会見でヒトラーは、スペインがドイツ側にたって参戦するようはたらきかけたが、
フランコは、長い内戦の結果スペインの食糧や軍備の状態が劣悪であることなどを理由に、
参戦の確約をあたえなかった。
ヒトラーは、フランコを参戦に動かせなかったにがにがしさを表現して、のちにこう述懐している。
「このような会見をもう一度ひらくくらいなら、二、三本歯をぬいてもらうほうがましだ」
内乱中に独伊からうけた恩義にもかかわらず、フランコがスペインを大戦のまきぞえにしなかったことは、
彼の政治家としての手腕をしめすものであろう。
※ 「クリック20世紀」では、引用部分を除いて、固有名詞などの表記を極力統一するよう努めています。
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